お金の話ア・ラ・カルト第5回(住宅ローンの賢い選択方法②)平成26年5月9日
- By: Office-higashi
- カテゴリー: コラム
ファイナンシャルプランナー 東 廣義
前回、借入れ金額2,000万円〈月払い1,200万、ボーナス払い800万〉をA銀行では、フラット25(全期間固定金利型)2,54%を選択した場合と、B銀行で『固定金利期間選択型』を選択し、最初の10年間が1%で11年目から金利の見直しが行われるタイプを選択した場合です。どちらを選択したほうが有利かを検討してみましよう。
A銀行の毎月の返済額は54,000円で、ボーナス払いが217,000円(6月と12月の年2回)になり25年間の総支払額は2,707万円で、そのうち707万円が利息の総支払額になります。B銀行の場合は最初10年間が1%で、11年目から残り15年間が仮に3,8%に上昇したと想定します。最初の10年間の毎月の支払額は45,000円とボーナス払いが181,000円(6月と12月の年2回)になります。
その後11年目から毎月の返済額が55,000円でボーナス払いが221,000円(6月と12月の年2回)に上がります。25年間の総支払額は2,563万円になり、利息の総支払額は563万円になります。
A銀行の利息総額707万-B銀行の利息総額563万=差し引き144万円が得になり、B銀行のほうを選択したほうが有利となります。それでは何%まで上昇したらA銀行のほうが有利かを計算してみましょう。5%の場合が総支払額が2,707万円になりとんとんになります。
つまり5%以下であればB銀行が得で、それ以上になればA銀行が得になります。但し10年後の予測は困難です。
それともう一つの試算として、B銀行を選択した場合、最初の10年間は年間で17万円の支払い総額の差が出ます。それを翌年から9年間、繰上げ返済(臨時的に返済に回す方法)をしますと、繰上げ返済が153万になり利息が57万円節約できる効果が生じます。同じ固定金利型でも上記のような特徴がありますので、よく専門家に相談して選択されたほうがよいかと思います。